『僕たちは、宇宙のことぜんぜんわからない』を読んで。
宇宙の分かりやすい入門書だが、分かりやすすぎて分かった気になれない(笑)。
光速がこの宇宙の「制限速度」だというところを読んで『三体』の「暗黒森林理論」を思い出した。
この宇宙は暗黒の森林のようなものであり、そこでは知的生命体は、いわば森の中の猟師のようなものだという理論だ。
つまり、相手を発見したら、先に撃たなければ自分が撃たれてしまうという相互不信の対応こそが宇宙の現実だという考え方だ。
幸い、光速は「ひじょうに遅い」おかげで宇宙の知的生命体の間には「適度な距離」があり、お互いが脅威と感じなくてもいい関係を保ちやすい。
少なくとも我々の太陽系はそのような立地条件のように見える。