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Saturday, November 5

カリンの実


カリンの実落ちてそのまま朽ちている子どもら遊ぶ公園の隅



児童公園。子どもたちが遊んでいる。

公園の隅のりっぱなカリンの木かあった。落ちている大きな実に興味を持つ子はいないようだ。

Wednesday, January 5

くわじゆゑんに


くわじゆゑんにむなしくおちてくさつてくかりんのみたちひろつてあげたい

果樹園に虚しく落ちて腐つてくカリンの実たち拾つてあげたい

用賀の果樹園。いろんな木の中に一本のカリンの木があった。黄色いカリンの実がいくつか枝に残っているが、樹下を見ると落ちた実が散在。中には変色して腐っているものもある。何か活用できないのかなあと思いながら柵の外から見ていた。

Sunday, December 12

さるすべり


さるすべりはだかのえだのしゆしたちはかぜまちとりまちふたまたかける

サルスベリ裸の枝の種子たちは風待ち鳥待ち二股かける

サルスベリの街路樹。すっかり葉を落とし種子がたくさん残っている木もあれば、ほとんど残っていない木もある。種子の翼を使って風に乗って飛ぶか、鳥に食われるのを待つか、それぞれの木の戦略があるのかな。


まどのそとまろにえのはなさいてちりしげりのはもおちあんねはのぞむ

窓の外マロニエの花咲いて散り繁りの葉も落ちアンネは望む

『アンネの木』という絵本を読んだ。アンネ・フランクが1942年7月から1944年8月まで暮らしたアムステルダムの隠れ家の裏庭には一本の木があった。アンネは窓からその木を毎日のように見ていたという。その木が何の木なのか知りたくてこの本を読んだのだが、マロニエ(セイヨウトチノキ)だった。その木は老朽化して倒れてしまいすでにそこにはない。しかし、その苗木は世界の各地に移植されていて日本にも来ているそうだ。四季ごとに変化するマロニエを見ながら、アンネはいつか外界に出られる日を夢見たにちがいない。マロニエとよく似たトチノキを見ながら、いつか「日記」を読み直してみたい。

Saturday, December 11

みあげると


みあげるといろはもみぢのははおちてしづえのよくくわはしゆつげきをまつ

見上げるとイロハモミジの葉は落ちて下枝の翼果は出撃を待つ

近所のイロハモミジ。葉はほぼ落ちていたが翼果が下の枝にはまだたくさん残っている。飛び立つための風を待っているのだろう。

Monday, November 22

つたのへい


つたのへいいちめんのははかれおちてはびこるつたはしんけいみたい

ツタの塀一面の葉は枯れ落ちて蔓延る蔦は神経みたい

いつもの通り道。キヅタに覆われた塀の家があるが、葉が枯れ落ちて塀に広がる蔓の広がりが見える。まるで塀それ自体の神経のように。

Saturday, October 16

すずなりの


すずなりのすはうのくろきさやのみはみれんのごとくおちずにゐたり

鈴なりの蘇芳の黒きさやの実は未練のごとく落ちずにゐたり

春になると枝に蘇芳色のかわいい花をつけるハナズオウ。葉も落葉の時期を迎えようとしているのに実の方は落ちる気配もない。


いけがきのおしろいばなはかりとられかたやのこれるのぶだうのみは

生垣の白粉花は刈り取られかたや残れる野葡萄の実は

オシロイバナは雑草扱いらしい。刈り取られて生垣の上にその身をさらしている。色とりどりの実をつけているノブドウは残されているのに。