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Monday, November 28

スイセンの花


水仙がひっそり咲き出す小庭園来る人紅葉に目を奪われて

In a small garden 
   where daffodils quietly bloom 
      visitors are captivated 
         by the autumn leaves

小さな庭園にひっそりとスイセンの花が咲きだしていた。もうそんな季節なんだと思いながら膝を折って覗き込んだ。

庭園を訪れる人たちは顔を上げて見事な紅葉を見ている人ばかりだったが、このスイセンに気づいた人はいたのだろうか。

Wednesday, November 9

ツタ紅葉


生か死かシュレディンガーの箱にいる夢見心地で蔦紅葉見る


生き物は体の中に生と死をあわせ持って生きているように思う。

シュレディンガーの箱のように「ふた」を開けた途端に生死が決まる。

その「ふた」は急に現れてくる。

真っ赤に紅葉したキヅタ。それは死の「ふた」を開けたものの姿だ。

Sunday, November 6

クチナシの実


紅葉は葉っぱの特権ではないとクチナシの実も色づいている


いつも行く緑地。クチナシの木になぜか一つだけ実がついている。

前回見たときはまだ青かったのだが。今日は色づいていた。

実だから紅実?

Sunday, August 28

ナンテン


八月の終りの雨に草木もはや秋めいて南天紅葉


用賀。朝から降っていた雨が上がって高湿度だがそれほど暑くはない。

暑い夏もそろそろ終わろうとしているようだ。

これでゆっくりと植物を観察することができる。

Monday, December 20

はだかぎの


はだかぎのかつらのおちばふとみればこうえふすすみてしんくとなりぬ

裸木のカツラの落葉ふと見れば紅葉進みて真紅になりぬ

烏山。広場のカツラの木もすっかり裸木になっている。足元を見ると真っ赤な落葉が何枚かある。カツラの葉だが落ちた後に緑から紅に変わったのだろうか。


えごのきのらくえふしだいにきにかはりえふみやくのみぞみどりのこれる

エゴノキの落葉次第に黃に変はり葉脈のみぞ緑残れる

エゴノキの葉も落葉が進んでいる。残っている葉は黄色だが、落ちている葉はまだ緑が残っている。おそらく緑のまま落葉して、クロロフィルを失って徐々に黄色に変わっていくのだろう。落葉の微妙な「もみじ」も味がある。

Thursday, December 9

こうえふの


こうえふのいけがきつきぬけはなをだすひめじよおんまだまだかれませんよと

紅葉の生垣突き抜け花を出すヒメジョオンまだまだ枯れませんよと

ドウダンツツジの生垣。その中を突き抜けてヒメジョオンの花が咲いている。生垣の中が暖かいのだろうか。たぶん生垣の葉が落ちるまでの元気。


いけがきのはにとまつてるるりしじみるりいろみたいがとぶけはいなく

生垣の葉に止まつてるルリシジミ瑠璃色見たいが飛ぶ気配なく

生垣の葉の先に小さなシジミチョウ。たぶんルリシジミ。羽を広げるとその瑠璃色が見られるのだが、一向に動く気配がない。凍蝶か。

Tuesday, November 23

こうゑんの


こうゑんのなんきんはぜはこうえふしわたしのなまへをよぶひとがゐる

公園のナンキンハゼは紅葉し私の名前を呼ぶ人がゐる

公園のナンキンハゼの紅葉が始まっている。見惚れていると突然名前を呼ばれた。ベンチのその人の声で何のためにここにいるのか思い出した。

Sunday, November 21

そのあかは


そのあかはうちみのやうないろだけどさるすべりだつてもみぢするのだ

その赤は打ち身のやうな色だけどサルスベリだつて紅葉するのだ

夏から秋にかけて花をつけていたサルスベリも落葉の時期となった。見ると紅葉している葉もあるが、その色はどす赤い。アントシアニンが足りないのかもしれないが、紅葉は木全体を守る仕組みだ。人間の審美眼など知ったこっちゃない。


ふとみるとくろがねもちのしろいみきにともだちまーくのやうなめがある

ふと見るとクロガネモチの白い幹に「ともだちマーク」のやうな目がある

赤い実をつけているクロガネモチ。その白っぽい幹にはひっかき傷のようなラインが目につく。なかにはあの二十世紀少年の「ともだちマーク」の不気味な目のようなものがあって、見ていると「ともだち」にされそう。

Friday, September 10

いへほろび


いへほろびにはききられてみきのこれりなにかとおもへばだいわうしようなり

家滅び庭木伐られて幹残れり何かと思へば大王松なり

近所の個人病院が取り壊されている。シンボルツリーだった大王松も枝を伐られていたが、どこかに植え替えられるといいのだが。


あきあさくみどりにうもるるなんてんのひとははへりよりはやもみぢせり

秋浅く緑に埋もるる南天の一葉はへりよりはや紅葉せり

残暑が続く。植物は盛んに光合成をしている(有害な緑色光を撒き散らしている)が、その中に地味に南天の紅葉が始まっていた。